
THE BOOKS
灰薔薇 黒木の小説作品を順次公開して参ります。
【文章形式】と【音声形式】が存在しますので、ご希望のボタンを押して頂くと、各リンクが展開致します。
※尚、当サイトにて公開または、リンクされている小説及びイラストの著作権は、全て灰薔薇 黑木に帰属します。
許可無く、転記等されませんよう、お願い致します。

【「彼女は金切声です。いけませんか?」】〈連載中〉
栞鋏 凛声(しおりはさみ りんせい)は、ある事件を切っ掛けに人前で喋ることが出来なく成っておりました。
彼女は、黒板を爪で引っ掻くような耳障りな声で喋るのです。彼女の声は、鐵すらも斬り裂く……まさに金切声。
彼女は、残酷な運命を背負いながらも、明治から大正時代を健気に生きる。
【小説本文】

【オディオブック】
【灰薔薇朗読劇(原稿ファイル付き)】ダウンロード版
〈けれども、蟒姫に云わせれば「そんなモノは朝飯前よ」である。〉
某地方テレビ局にてナレーターをされている羽歌那(わかな)さんによる朗読劇(45分程度の作品)を収録しました。
※以下のプレーヤー上部にある【シングル¥550】をクリックして頂くと購入出来ます。
(安心安全のPayPal決算によるお支払となります)
〈「彼女は金切声です。いけませんか?」番外編〉
【けれども、蟒姫に云わせれば「そんなモノは朝飯前よ」である。】
※1万文字程度(26ページ)の掌編小説です。
家の斜め向かいには、武家屋敷が建っている。
人に聞いたところでは、それは先の大戦の戦火を受けて、辺りが焼け野原になっても尚、変わらずそこに在ったという話である。
そこには、美しい娘が居るのだが、肌の色は蒼白く病弱そうに見える。
娘は小食であるそうで、それが故、あのような華奢で血色の悪い姿をしているのだそうだ。
容姿が良いというのに、勿体無い話である。
脛くらいまで伸ばした長い黑髪が、白地に赤い花柄の着物姿との絶妙なコントラストを生み出している。
ある日の事。向かいの屋敷の縁側で、苦しそうに藻掻いている娘の姿を見掛けた。
すると、奥から出てきた母親であろう女が、娘に数枚の草を手渡すのが見えた。
それを娘は、何の躊躇いもなく喰らった。
すると、あれ程苦しそうにしていた娘の苦悶の表情は、次第に穏やかに成っていった。
あの草は、一体何だったのか不思議である。